10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
プロフィール

COW4028

Author:COW4028

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

スポンサーサイト

--.--.-- --:--|スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
web拍手 by FC2

ありがとう

2012.01.13 01:16|Little Happiness
※ついったで呟いてからはや2ヶ月ちょい。
遅くなりすぎてしまいましたが、急に今日書きたくなって続きを書いてしまったのでアップします。
内容も、相変わらず自分が書きたいように書いちゃったです。
今読んでもねぇ、という方がいらっしゃったら、今年の11月4日に読んでくださいm(_ _)m
※Little Happinessのカテゴリご案内にも書いていますが、このカテゴリのお話は公式設定と時期設定が違っています。ご了承の上お読みください。




ありがとう




マクロスシティのショッピングセンターは今日もとても賑わっている。
未沙は買い物カートに未来を乗せて、食料品コーナーを見て回っていた。
時間はまだ14時すぎ。
いつもの彼女ならまだ執務室にいる時間だが、今日は1日休暇をとった。

メガロードの出航まで1年を切り、色々なことが具体的に動き始めた。
相変わらず多忙な日々ではあったが、計画が軌道に乗り始めたこともあり、
以前のような過酷な勤務時間になることはなくなった。
かといって、よほどのことがない限り、彼女は休暇をとることはないのだが・・・


今日、2014年11月4日は輝の22歳の誕生日だ。
地球で迎える最後かもしれない誕生日。
未沙は、この日を家族3人で、とにかくきちんと、お祝いしたかったのだ。


**

彼女には忘れられない思い出があった。
それは3年前、2011年の11月4日。
彼の態度は曖昧で、でも、恋する彼の世話を焼くのが嬉しかったあの頃。
本人から直接聞いたわけではないが、彼の誕生日を知っていた彼女はそれとなく彼を食事に誘ってみた。
「ね、一条君、4日はお暇かしら?」
「4日ですか…ああ、別に暇ですよ。」
「じゃあ、ご飯食べにいらっしゃいよ。久しぶりにご馳走するわ」
「本当ですか、ありがとうございます。」
輝は未沙の誘いに、いつものように笑顔で答えた。
自分の誕生日、ということをひとつも匂わせずに。
男の人ってそんなものなのかしら、と、その時の未沙は少し落胆もしたのだが、何はともあれ、自分が彼の誕生日を祝ってあげられるのが、まるで「彼女」のようで嬉しく感じたのだった。

当日、未沙は腕を振るって料理を作り、少し小さめのバースデーケーキも用意した。
子供じゃないんだから・・とシンプルなケーキで、飾りもないが、きっと彼は喜んでくれるだろう。
そう彼女は思った。

そして、いつものように彼はやってきて、いつものように一緒に夕食をとった。
いつものように、最近の任務についての話や、新型のバルキリーの話などをしたが、彼は誕生日の
「た」の字も出さない。
未沙は話が一息ついたころ、ケーキを出した。
「今日、お誕生日なんですってね。おめでとう。小さいけれど、これでお祝いしましょう。・・・どうしたの?」
輝は、未沙が用意してくれたケーキを見て複雑な表情をしていた。
「甘いもの、苦手だったかしら?」
心配そうに覗き込む未沙に、慌てて笑顔で答える。
「い、いや、そんなことないよ。ただ・・。」
「ただ?」
「・・その、誕生日ってあんまり嬉しくないんだよ。」
「お誕生日が嬉しくない、ですって?」
驚いて問い返した未沙に、輝は困ったような顔をして黙り込んでしまった。
言いたいことがあるようで、けれどなんと答えていいか分からない、といった彼の様子に、彼女はつい、いつもの調子で問い質してしまった。
「あなた、まだ10代じゃない。年を重ねるのが嫌な年でもないのに、どうしてお誕生日が嬉しくないなんて言うの?」
輝は諦めたように小さくため息をつくと、静かに答えた。
「・・・俺の母親は、俺を生んだときに死んだらしいんだ。
そんな話を聞いて以来、なんだか喜んじゃいけないような気がしてね。」
「・・そう、だったの・・・。」
彼の母親は彼が幼い時に亡くなった、とは聞いていたが、まさか出産後に亡くなっていたとは知らなかった。
「・・・ごめんなさい。」
未沙は、事情を知らなかったとはいえ、浮かれていた自分が急に恥ずかしくなった。
俯いた目から涙がこぼれそうになっている。
「そ、そんな、未沙には関係ないんだから!ほら、せっかくだから食べようよ、紅茶入れてよ。」
輝は気まずい空気をなんとかしようと明るく言う。
未沙も、さすがにその痛いほどの心遣いを無駄にすることはできなかった。
「そうね、お茶いれてくるわね」
未沙は立ち上がってキッチンに向かった。

その後も、輝は普段どおりのように見えたが、未沙は結局その晩、まともに彼の顔を見ることが出来なかった。
そして、今後、想いが叶って彼の誕生日を一緒に過ごすことがあったとしても、誕生日のことには軽く触れる程度にしようと決めたのだった。

──未来が生まれるまでは。

**


リビングで未来がおもちゃで遊んでいる。
1歳半をすぎた彼女は最近はちょこちょこと歩き回るようになった。
片言も少しずつ出始めていて、ほんとうにかわいらしい。
未沙はそんな未来をキッチンから眺めながら料理を作っていた。

─去年のお誕生日は、輝が風邪を引いたんだっけ。
まったく、自己管理がなってないんだから・・とくすっと笑う。
今年は元気に朝出かけていった。
今日は昼間のパトロールだと言っていたから夕食の頃には戻ってくるだろう。
彼も未沙と同様、最近では昔のように極端な不規則勤務はなくなってきており、比較的家族3人の時間も
取れるようになった。
これも、メガロードが出航してからはどうなるかは分からないが。
今の、この時間を大切にしたい。
未沙は思った。
それゆえ、今日はどうしても休暇をとりたかった。
輝自身はそれほどこだわっていないことは百も承知、自分の誕生日を祝うために休暇をとるなんて聞いたら絶対嫌がるに違いない。
だから輝には休暇を取った、とは言っていない。
あくまでローテーションがたまたま輝の誕生日にあたった、とだけ伝えた。
──私がやりたいだけ、なんでしょうけど。
未沙は心の中で苦笑しつつ、それでもいいじゃない、とひとりごちた。



「ただいまぁー」
輝が帰ってきた。
リビングに入ってくるなり、くんくんと鼻を鳴らしている。
「うわっ、うまそうなにおい。今日はすごいごちそうかな。」
「ええ、そうよ。だってあなたのお誕生日ですもの。ケーキもあるわよ。」
「そうか!未来、楽しみだな~」
そう言って嬉しそうに未来を抱き上げて頬ずりした。
未来もきゃっきゃと笑い声をたてている。
「そういえば、今年はギャリーくんから何もらったの?」
「・・え?去年はたまたまだろ。それにあいつは最近、自分のことが忙しいからなぁ。
プライベートな時間まで俺のことなんか思いつきもしないだろ」
「あらぁ、寂しいわね」
「別に。いいんじゃない?楽しそうだし。」
そう言うと輝は未来を下ろして、着替えにいった。


輝がリビングに戻ってくると、既にダイニングテーブルの上にパーティーの準備が整っていた。
ほんとはテーブルクロスを敷いて、ランチョンマットにカトラリーやグラスもセットしたかったんだけど、
未来がいるから・・・と未沙は残念そうに呟いていたが、輝は別にそんなこと気にするわけがない。
おいしそうな料理の皿が並ぶテーブルの真ん中にバースディケーキがあった。
『ヒカルくんお誕生日おめでとう』のチョコプレート付き。
そのケーキを見て輝は、あははは、と笑った。
「なんか恥ずかしいなぁ、こんなの。子供の時以来かも。
いいのかなぁ、父親のくせにこんなことしてもらっちゃって。」
「あら、いいじゃない。もちろん私のお誕生日の時にもきちんとしていただきますから」
「なんだよ、そういうことかよ。」
そういいながらも彼は嬉しそうに笑っている。
そんな彼を未沙もまた嬉しそうに眺めながらこう言った。
「じゃ、さっそく始めましょ。」
部屋の明かりを落とし、ろうそくに火をつける。
未沙はひざに乗せた未来の手をとりながらハッピーバースディの歌を歌った。
「お誕生日おめでとう!!」
その声に輝はふぅぅっとローソクの火を消した。
未来もパパの真似をしてふうっとした。
そして未沙が拍手をすると、一緒にぺちぺちぺち、と手をたたいた。
そんな二人を見て、輝が照れくさそうに笑いながら、わざとかしこまって言った。
「いやぁ。どうも。ありがとうございます。」



──ああ、よかった。

未沙は心から思った。

去年のお誕生日も、体調は悪そうだったけど、嬉しそうに見えた。
今年は、もっと、楽しんでくれているように見える。
時々、未来の食事に手を貸してあげたり、口や手を拭いてやっては彼女に笑いかけ、話しかけている。
自分が作った料理をおいしそうに食べてくれている。
時折かわいい後輩の恋話を交えつつ。


──きっと、もう大丈夫。

これからは輝はお誕生日が嬉しいと思えない、ということはないだろう。
彼はもう分かったはず。
彼が生まれたときに母は旅立ってしまったが、自分が生まれたことで命が引き継がれたことを。
その命が未来へとつながっていったことを。
自分が生きていることがとても大切で意味があるんだということを。


未沙は嬉しかった。



輝は食事を終えると、未来と一緒に楽しそうに遊んでいた。
お酒のせいもあるのか、いつもより上機嫌だ。
そんな輝を眺めながら、未沙は一人呟いた。

「私、あなたのお誕生日になるといつも思うのよ。
     ・・・・あなたのお母様にありがとう、って。」



そうして、にっこりと微笑んだ。




おわり
スポンサーサイト
web拍手 by FC2

コメント

拍手レス♪

こそーりの更新にも拍手ありがとうございます♪

moemaru蔵さん

はじめまして。
いつも読んでいただいてありがとうございますi-228
更新が少なくて本当に申し訳ないですi-201
時々ふいに書けたりして、そんなときにこっそりアップしたりしていますので、またお時間あるときにでも覗いていただけたら、と思います。

未沙の優しさがよく表れていると言っていただけて嬉しいですi-178
コメントありがとうございましたi-228





拍手レス♪

拍手ありがとうございますi-176
とても嬉しいです~

KKZさん

書きかけのものを仕上げられたらな、と思って書き始めたら書けたので続けてアップしましたw
実はここにおいてある作品はTV版設定のほうが多いんですよ~
ただ、TV版の話と絡めて書いた作品はあんまりないのできっとそう思われるんでしょうね。

そうですよねー、普通、こういう関係だったら付き合ってるって思いますよね~。でも彼らの場合「微妙」だったですもんね。
未沙えらいなあと思いますよ。

KKZさんのコメント読んで、なるほど、と思いました。
私にしてみたら、ミンメイに未練たらたらな輝の心が未沙に決まった理由ってなかなか分からなかったので。(私なりの答え?はPartnersの中に書きましたが)
逆に未沙→輝はすごく良く分かりますよ。(あくまで私個人の考え、ですが)母性本能くすぐるくせに、しっかり頼りになって受け止めてもくれる。そして不器用なりに優しくて、まっすぐなところ。私が輝のこと大好きな理由がこれらなんですが、多分未沙もそうだったんじゃないかなぁと。

続けてお蔵入りをアップしちゃったのでまたしばらく更新できないかもしれませんが、また、はっ!とさせられるようなコメント(もちろん、そうじゃなくても)お待ちしておりますi-178

拍手レス♪

テンプレートを変えたとき、拍手タグをつけるのを忘れていたことに、一昨日気づきました・・・お馬鹿な私。。

拍手ありがとうございます(^^)

michyさん

ありがとうございますw
ギャリーくん、みなさん気にかけてくださってるんですね~
そのうちに。。。

理沙さん

わーニアミスでしたねー!
理沙さんとこのお話もわくわくドキドキしながら読ませていただいてます!
またコメントしに行きますね。

白くて清淨な感じ・・
そうなんですか~。自分では全然そういうイメージではなかったので(生活の延長みたいな感じなので・・)
とても新鮮な感じがします。
私は理沙さんの書かれる未沙がそういうイメージですよ(^^)

輝の誕生日話、気が付けばエピソードとして触れたものも含め、2011年から2014年まで4回分書いたわけですが、この4回の誕生日の間に彼は大人になって、夫になって、父になって、誕生日に対する複雑な気持ちも乗り越えていったんだなぁと書いていくうちに気が付きました。
一応、これで完結、かな?
2015年以降だと私の設定でもメガロードは出航してしまうので私には書くのが難しいかも・・
でも楽しいお誕生日も書いてみたいですね~

ギャリーくん、気にかけてくださってありがとうございます。
彼の話も、書かないとなぁ・・

にゃおさん

コメントありがとうございますi-178
ギャリー君のお話は、見落とされてないですよ、大丈夫です(^^)
Partners以来書いていません。
Partnersは未来ちゃんが生まれる前の時期設定なので、あれからこのお話までは結構時間がたったなぁと気が付いて、ちょっと織り込んでみました。
が、片思いはかなったのか、それとも全然別の人なのか、それとも相変わらず片思い中なのか、何を隠そう実はなんにも考えていません(^^;)
また余裕が出来たら考えてみようと思います~(自分で自分の首をしめちゃったかも)

にゃおさんのサイトでもいつも楽しませていただいてます。
こちらこそ、今年もよろしくお願いいたしますねi-176

No title

いや~ん、ギャリー君が久しぶりで、ちょっとそこに萌えますた。(笑)

何と言うかな~、COWさんの輝&未沙のいる「空間」って、いつも白くて清淨な感じを受ける。
(それが好きなんですが。)
命って、命を持たないとその重さがわからない。
親って、親にならないとその気持ちがわからない。
そんな事を覚えさせてくれる作品でした。

また「白い空間」で心を癒して下さる作品、お待ちしております。
( ^ω^ )/

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。