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Birthday(2013) side M

2008.09.02 10:50|Little Happiness
Birthday(2013) side M


1週間前。

輝にめずらしく呼び出されたクローディアは喫茶室で彼を待っていた。
『どうしたのかしら・・また喧嘩でもしたのかしらね。喧嘩するほど仲がいいとは言うけど、巻きこまれる方はたまったものじゃないわ・・』
そう、思いつつも、しょうがないわねぇ、と口には微笑を浮かべている。
彼らが結婚してからも、何度と無く喧嘩したと聞いては未沙の愚痴を聞き、慰め、輝に助言をしてきたクローディアではあったが、いいかげん本人達でなんとかして欲しいというのも本心だった。
『人の世話ばっかり焼いてる場合じゃないのよね、ホントは・・・』
そんな風に思ってみても、フォッカー以上の男性には未だめぐり合えてはいないし、もしめぐり合えたとしても彼を忘れられることができるのか、3年たった今も彼女自身分からないのだが。

「お待たせしちゃってすみません。」
そんなことを考えていると、ようやく輝がやってきた。
自分が指定した待ち合わせ時間に遅刻しそうになってあせったのか、走ってきたらしい。
「いいわよ。…で話ってなんなの?喧嘩の仲裁なら、もうしないわよ。」
クローディアがいたずらっぽく笑うと、輝はいたって真面目な顔で否定した。
「ち、違います。そんな、まるで僕がクローディアさんにいつも喧嘩の仲裁
お願いしてるみたいじゃないですか」
「あら、実際そうじゃない」
きっぱりと全否定できない彼は、黙ってしまった。
「ふふふ、冗談よ。で、何?」
「あの・・・・来週、未沙の誕生日じゃないですか。」
「ああ、そうね。そう言われてみたらもう来週だったわね。忘れるとこだったわ。
さすがによく覚えてるわね、一条くん。」
「ええ、まあ・・・。それで、プレゼントを贈ろうと思うんですけど・・」
「あらぁ、優しいこと。ロイが聞いたら驚きそうね、輝にしては上出来だって。
それで何をあげるつもりなの?」
「そこなんです。何を贈ったらいいか、見当もつかなくて。
女の人って何をもらうと嬉しいんですかね。」
「さぁ・・・。その人の好みにもよるわよねぇ・・・。未沙は何か欲しいって言ってる?」
「いや、特に・・・。あんまりそういうこと、言わないんですよ、未沙って。」
「そう・・。紅茶やワインは?未沙大好きでしょ?」
「でも、今は飲めませんからねえ。『私の飲めないもの買ってきてどういうつもり?!』
とか怒られたら嫌だしなぁ・・」
「ああ、そうねぇ・・そこまできついことは言わないと思うけど。
ね、一条くん、プレゼントいつ買いにいくつもり?」
「そうですね、未沙の誕生日の前の日、俺オフなんでその日に買いに行こうかと
思ってますけど。」
「じゃ、まだ時間あるわね。どうせ私も未沙になにかプレゼントしたいから、
本人にそれとなく聞いておいてあげるわよ。」
「本当ですか?!うわぁ、それはありがたいです。よろしくお願いします。」
『結局、こういうことになるのよねぇ・・・』
頭を下げて戻っていく輝を眺めながら、まるで弟のように感じている。
『あなたにとっても彼ってこんな感じだったのかしらね・・』
やはり彼女の脳裏にはフォッカーの面影が浮かぶのだった。

**

3日前。

未沙は最近では職務のほとんどがメガロード関連の仕事となり、同じ司令センターの中でも以前の管制コントロールセンターとは隣接しているものの異なる場所で勤務していた。
一緒に勤務しているメンバーは副官のブラウン少佐やメガロードのブリッジクルーであり、マクロスの旧ブリッジメンバーとは、近くに勤務しながら顔を合わせる機会がだんだん少なくなってきていた。
そんな状況でも、クローディアは折りを見て顔を出してくれた。
何気ない会話でも、自分のことを気遣ってくれているのがよく分かる。
自分を理解してくれる存在は心強かった。

その日もクローディアがランチに誘ってくれた。
久しぶりの親友との食事に会話も弾む。
仕事のことから、もうすぐうまれる子供の話、果ては輝の悪口(笑)にフォッカーとの思い出話まで、二人は楽しいひとときを過ごした。
「そうそう、未沙。もうすぐお誕生日でしょ?何か欲しいものある?」
「・・・え?いいわよ。そんな。クローディアも忙しいのに。」
「そんな遠慮しなさんな、って。
あなたに直接プレゼントを渡せるのもあと数えるほどでしょ。ね、何がいい?」
「そう・・。そうねぇ・・・。」
未沙はちょっとはにかんだ表情を見せながら、嬉しそうに考え始めた。
「欲しいもの・・いざとなると思い浮かばないわねぇ。
本当はアクセサリーとかも欲しいといえば欲しいんだけど。
勤務中は邪魔でつけられないじゃない・・?」
くすっと笑った。
「そう。じゃ、他には何がいい?」
「そうね、読みたいと思ってた本があるから、それをプレゼントしてもらおうかしら。
いい?クローディア?」
「ええ、承りました。楽しみに待っててね。」
クローディアはウィンクをして微笑んだ。

**

2日前。

「一条くん、ちょっと」
輝がパトロールを終えて格納庫へ戻ってくると、クローディアが待っていた。
「例の件だけど、アクセサリーが欲しいそうよ。」
「アクセサリーですか?」
「勤務中にできないからちょっと・・とは言ってたけど。
指輪やイヤリングは無理だけど、ネックレスなら制服の下でも身に着けられるし
いいんじゃない?身に着けられるものをプレゼントされるとお守りみたいで嬉しいものよ。
特に好きな人からだと。」
「そうですか。」
輝はその言葉に照れたように笑ったが、すぐにまた真面目な顔をしてうなった。
「・・・どんなの買えばいいですかねぇ?俺全然わかんないんですよ・・・。
下手なの買ったら怒られそうだしなぁ・・。」
「未沙ならシンプルなのが似合うんじゃないかしら。」
「シンプルなやつ、ですか・・。分かりました。探してみます。ありがとうございました。」
真面目な顔で頭を下げ、控え室に戻っていく輝の背に、がんばってね、と呟くクローディアであった。

**

そして2013年3月3日。

未沙は23歳の誕生日を迎えた。
だからといって特別な事は何も無く、いたって普段通りである。
職務も忙しく、誕生日だからなんてことをしみじみと感じている暇がない、というのもあるのだが。
時間が合わず、クローディアと一緒にランチもできなかった。
輝も、今日は早番であわただしく出ていってしまい、ろくに話もできなかった。
輝も最近は訓練やらパトロールやらでそれなりに忙しいらしい。
自分の体調のこともあって、以前のようなひどいすれ違い生活ではないが。

退出時間間際になってクローディアがひょっこりとやってきた。
「ハッピーバースディ、未沙。」
「クローディア!」
未沙が笑顔になった。
「はい、これプレゼント。リクエスト通りだと思うけど?」
「ええ、ありがとう。嬉しいわ。ゆっくり楽しませてもらうわね。」
「もうあがりでしょ?今日はダーリンにお祝いしてもらわなくちゃね。」
「何言ってるのよ、クローディアったら」
未沙は苦笑しながら続けた。
「きっと今日が私の誕生日だって気づいてないわよ。彼のことだから。
今朝だって何も言ってなかったし。
・・わざと御馳走作って今日は私の誕生日なのよ、ってアピールしてやろうかしら。」
いたずらっぽく未沙が笑うとクローディアは、柔らかな笑顔で言った。
「その心配は、ないって。」
「え?」
「いいから、いいから。プレゼント、見せてね」
「だから、きっと準備してないって・・・」
「大丈夫、大丈夫。それじゃ、いいお誕生日を!」
不思議そうな顔の未沙を残してクローディアは手を振って去っていった。

**

「お帰り」
未沙が家にもどると、早番で早く帰宅していた輝が出迎えた。
彼は照れくさそうに綺麗にラッピングされた小さな細長い箱を彼女に手渡した。

「23歳、おめでとう、未沙。」



おわり
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