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Partners Epi.1

2008.09.02 10:29|Partners
Partners Epi.1


その日も輝は、新人達の訓練を終え、いつものように格納庫へ戻り、計器類のチェックをしていた。
相変わらずいい機体だ。
鼻歌を歌いながら整備をする。
こいつのおかげで広い大空を駆け巡ることができる。
広い青い空を飛んでいると、嫌なことなんて、自分の悩みごとなんて、
ちっぽけなことに思えてしまうから不思議だ。

「隊長、今日はもうあがりですか?」
「おお、ギャリー、お疲れ。」
ギャリーと呼ばれたその青年は、輝が隊長を務めるメガロード航空護衛隊の若手隊員であった。
階級はつい最近少尉になったばかりである。
出航までの間は、訓練と、地球に残るバルキリー隊とのローテーションで、
治安維持のパトロール任務についていた。
輝は、自分と同じように飛行機馬鹿なこの部下の面倒をよく見ていた。地球残留部隊のエースとして自分の隊を率いるようになったマックスが自分と一緒にいる時間が少なくなった今、新しいこの部隊でのマックスのような存在だった。勤務の後は、時間が合えば、一緒に酒を飲んだり、未沙の都合がいいときには家に招いたりもしていた。酒が入ると輝とギャリーは、多少のバルキリーの知識がある未沙でも到底ついていけない、ディープな飛行機の話で盛り上がっていた。

ギャリーは、ちょっと頼りなさそうに見える、でも面倒見のいいこの上官のことが大好きだった。
普段の会話の歯切れの悪さからは想像できないほどの、任務中の的確な判断、意外なほどの決断力、そして驚くほどの操縦テクニックに尊敬の念を抱いていた。お互いマニアックな飛行機好きという共通点もあってか、段々と親しくなっていき、ますます彼は輝のことを慕っていった。さすがにひとつの部隊を任されるだけのことはある、そう感服していた。

そしてもうひとつ、飛行機以外にもギャリーが彼をリスペクトしていることがあった。
それは。
彼の妻が、あの有名な、「鬼の」一条中佐であること。
かつての敏腕航空管制オペレータであり、現在は新造艦メガロードの艦長である中佐の厳しさは
パイロット仲間ではかなり有名だ。
その中佐と、大恋愛の末結婚したという。
しかも、あの伝説のアイドル、リン・ミンメイと中佐が隊長を巡って火花を散らしたという。
2人の、それも、標準以上の素敵な女性に惚れられるなんて、隊長って一体、
どれほどイイ男なのか?!
恋のバトルについては以前部隊で飲む機会があったときに、酔って隊長が「あれは、結局、ミンメイとは住む世界が違いすぎたんだよなぁ~」なんて言っているのを聞いたことがあるが、それはそれとして。あの中佐にどうやって結婚を承諾させたのか。あの歯切れの悪い隊長が。なんと言って口説いたのか。このことは、隊長以外のパイロットの間ではよく話題に上ることではあるのだが、誰もさすがに隊長に直接は聞けない話題なのであった。
しかし。やっぱり聞きたい。
青春真っ只中(笑)恋愛については初心者・思いっきり若葉マークのギャリー君には、聞いてみたいことが沢山あるのだった。

「ギャリー、今晩ひま?」
輝の声ではっと我に返る。
「え・・あ、ああ、まあ。俺いつもひまですよ。・・・隊長は、その、・・中佐は?」
「ご存知の通り、私の妻は忙しい身ですから。今日は遅いって言ってたんだよ。
おまえも暇ならちょっと付合ってくれよ」
「いいですよ」
「よし。おごってやるよ。」
「・・そうだ、隊長、昨日発売の『月刊 飛行機』買いました?」
「当たり前だろ・・・(マニアックな話題なので以下略)」
2人は他人には分らない会話をしながら格納庫を後にした。

輝もギャリーも、行ける口らしく、二人はパイロット達行き付けのシティの居酒屋で、陽気に盃を重ねていった。2人そろうとやはりマニアックな飛行機の話題で盛り上がっていたわけだが、3杯目のジョッキを空けた頃ふと、ギャリーが輝に尋ねた。
「ね、隊長?」
「なんだ?」
「前から聞きたいと思ってたんですけど、酒の力借りて聞いちゃっていいですか?」
「なにを?」
「中佐との、なれ初め。・・・大恋愛だったんでしょ?噂で聞きましたよ」
輝はジョッキを持った手をとめ、目を瞬きさせた。
頬が紅潮しているが、酒のせいなのか、馴れ初めを聞かれた故なのかは分らない。
「・・・そんなの、聞いても面白くもなんともないぞ。あ、それからここでは中佐、はやめてくれる?回りもいるし。」
テレを隠すかのように、ぶっきらぼうに答える。
「で、その話だけど噂聞いてるんだったら大体知ってるだろ、その通りだよ。」
ジョッキを一気にあおる。
「じゃ、結婚を決めたのは、どうしてですか?何が決め手になったんですか?」
「おまえ、今日どうしたの?そんなことばっかり聞いて。── さては好きな子でもできた?」
ギャリーが目をそらした。
「ふうん、ビンゴだな。」
「まあ、そんなところです。──いいじゃないですか、僕のことは。
・・で、どうなんですか、隊長。僕、何回か隊長の家にお邪魔して、その、お、奥さんの、プライベートな面も知ってますけど、やっぱり、なんていうか仕事のときもよく知ってるから、その・・」
「あんな煩いのと、家でまで一緒にいたくないってことだろ?」
「・・ええ、まあ。なのに、どうして結婚されたのかな、と思って。」
よくよく聞いていると、ギャリーは、ご飯を食べさせてもらったこともある人様の奥さんに対して、失礼な(笑)印象を持ちつつ質問しているわけだが、酔っている輝には気にならないらしい。
「──そんなに、聞きたい?」
4杯目のジョッキを手にした輝は、少しばかり普段より饒舌になっていた。
ギャリーは内心、シメシメと思っている。
「ええ。今後の参考にさせてください。」
輝はビールをゴクリと喉に入れると、紅潮した顔をギャリーに向けて一言呟いた。
「・・・かわいいから」
「え?」
「かわいいんだよ、未沙は。すごく。」
輝が優しい目をして、その脳裏に彼女のことを思い浮かべているのが、ギャリーにも分った。
「普段はさ、あんなだろ。仕事も忙しくて、結婚したってすれ違い生活だしさ。でもさ、かわいいの、俺には。だから、ずっと一緒にいたいな、と思った。」
「それだけ、ですか。」
「そう。」
「それだけで、結婚、ですか?」
「それだから、結婚した、んだよ。」
「かわいいから?それだけでずっと一緒にいたいと思った?・・うーん・・・」
ギャリーは納得がいかない、という顔をしてうなっている。
そんなギャリーを横目で見つつ、輝は呟いた。
「おまえさあ、そんなに詳しく聞きたいの?人生について俺と語りたい?」
「いや、そうじゃなくて。かわいい、以外にも、たとえば料理がうまいとか、わがまま聞いてくれるとか、優しいとか、趣味が一緒とか・・・いろいろありそうじゃないですか」
「そりゃそうだよ。そういうのもひっくるめて、全部、かわいいの。俺の言ってる、かわいい、ってのは見た目の可愛さだけじゃないの・・・わかる?意固地で、へそ曲がりで、素直じゃなくて、言い方もキッツいしさ、相手が俺じゃなかったらとっくの昔に愛想つかされてるよな、ってとことかもさ、またそれはそれでかわいいんだよな。面白くもあるしな。それに、意地張って喧嘩したあとに、自分が悪いってわかると、素直に謝るところがまたかわいい。それまでの意固地さは何処行った?!って言いたくなるほどしおらしくてさ、これがまたたまんない。思わず抱きしめてやりたくなる。」
自分で言ってしまった後で照れたのか、輝は顔を下に向けた。
『いいなあ、隊長・・』
そこまで愛せる相手がいるって羨ましい、とギャリーは輝を眺めつつ、ぼんやり思った。
輝はテレを隠すかのように、話をギャリーに振った。
「おまえさ、俺のことばっかり聞くけどさ、ちなみにおまえは、その彼女のどこが好きなんだよ」
「・・・やさしいし、かわいいし・・ちょっとかっこいいところ、ですかねえ。」
「それで?その子と付き合ってるの?俺にいろいろ聞いてくるところを見ると、そろそろ結婚しようと思うようなとこまで進んでるわけ?それにしても、おまえにそんな相手がいたなんてなぁ」
「と、とんでもないです!・・・だいたい、まだ告白もしてないし・・結婚なんて・・」
赤面してうつむく。
『ふぅん・・・なるほどね・・』
輝はギャリーの様子を懐かしい気持ちで見ていた。ミンメイに恋していた頃の自分を見ているように感じたのだ。自分もいろいろあって(笑)今があるわけで、昔を考えると、良くも悪くもいい経験をして大人になったということだろうか。今の自分や、未沙に不満は決して無く、むしろとても幸せだと感じているにもかかわらず、少し彼が羨ましいような気がした。そしてふと思った。フォッカーも自分のことをこんな気持ちで見ていてくれたのかな、と。

「隊長、さっきすれ違いばっかり、って言ってましたよね。寂しくないですか?」
ギャリーの声で輝は我に返った。
「寂しくないって言ったらそりゃ嘘になるけど、仕方ないだろ。それを承知の上で結婚したんだから。俺が忙しい時もあるし」
「なんか、今まであまり考えずに隊長の家にお邪魔してたけど、僕、悪かったですかね?せっかくの貴重な、お2人の時間を割いていただいてたんですよね。」
「なに言ってんだよ。こっちが好きで呼んでるんだから、いいの。未沙も、料理するの好きだからさ、喜んで食べてくれる相手がいるのは嬉しいんだよ。・・・それに」
「?」
「おまえが帰ったあとでも、充分2人の時間があるんだから、気にしなくていいの」
「はあ?!」
「おまえにはわかんないよなぁ、オトナの時間だよ」
見た目には余り分らないが、輝は結構酔っているらしい。
ギャリーはびっくりしたが、チャンス!と心の中で手を打った。
パイロット仲間で度々話題に上るものの、絶対本人には、聞けない話題。
でも聞いてみたい話題。
飲みの席で、この手の話題が出ると盛り上がる若い連中を尻目に、どちらかというと照れくさそうに赤面して黙って聞き手に回る隊長が、自らこんなことをおっしゃってくださるとは・・
「た、隊長・・その、オトナの時間について、聞いてもいいでしょうか・」
「──聞きたい?」
「ええ、とても」
輝は4杯目のジョッキを空にすると、にやりと笑った。
「・・未沙は・・・」
ギャリーもドキドキしてきた。
「うなじが弱い。それに・・(以下自粛)」
『隊長、ひょっとして、誰かに話したかったのかな、この手の話・・』
酒の力を借りて饒舌になった輝は、ギャリーに聞かれもしないことを、あれも、これも、しゃべっていった。俗に言う惚気満載。R指定も満載。
好きな女の子はいるものの、まだ告白もしていないギャリーくんには、とても熱い話であった。
「・・・な、かわいいんだよ、未沙は。」
「・・隊長のところが、すごく仲がよろしいことが大変よくわかりました。こんなこと、うっかり聞いた自分が馬鹿でした。」
「そういうわけだから、これからも気にしないでまた飯食いに来いよ。」
「ええ。でも、絶対酔いつぶれて泊まるようなことはないようにします。」
「俺はお前がいたって、別に気にしないけど。酔いつぶれて寝てるんだったら。」
「隊長はよくても、奥さんは嫌だと思います。」
「そうかなあ」
「そうです」
無神経なんだか、図太いんだか。でも、率直で裏もない。
中佐が惚れたのは、このまっすぐな人間性なのか。
それに、隊長にここまで愛されてるって、中佐ってきっと俺が考えてるよりもずっとずっと素敵な女性なんだろうな・・。
今後、一条家によばれる機会があったら、今度は中佐に隊長と結婚した理由も聞いてみたい、と思ったギャリーであった。

翌々日。
「輝。・・・ちょっといい?」
帰宅早々、いらだった未沙の声にリビングでテレビを見ていた輝が振り返る。
「おかえり、って・・俺なにかした?」
「心当たりがあるのは分ってるみたいね。・・あなた、このあいだ「0番地」で
ギャリー君と飲んだんでしょ?」
「ああ。・・・それがなにか?」
「そのときに、大きな声で、私の話をしたんですって?」
「・・・した、かな?いろんな話したから、一々覚えてないけど・・」
「した、でしょ?それもかなり恥ずかしいこと言ってたそうね?」
「・・!」
酔ってはいたが、記憶はある。しまった!
つい話しているうちに声が大きくなっていたことを忘れていた。
自分達夫婦が、結構有名人であることも・・
「もう少し、私の立場ってものを考えてもらわないと困るわね!
今日、よりによって、西田さんに言われてびっくりしたわよ!返答に困ったわよ!」
「・・・ごめん」
「もう、知らない!!」
『うわぁー、やっばぁー・・久しぶりに怒らせちゃったよ・・・』
ふん!と彼から顔を背け、リビングから去っていく彼女を、輝はまるで人ごとのように呆然と眺めていた。


続く
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コメント

にゃおさん

このお話気に入っていただいてたんですねi-176
嬉しいです♪
私もこの話を書こうと思ったきっかけ(?)が、そういう輝くんが見てみたいなぁと思って書いたもので。。。ツボと言っていただけて、おんなじ~と勝手に喜んでおります。

blog開設おめでとうございます&お知らせありがとうございます!!ぜひお邪魔させていただきますね~☆

お知らせが…

お知らせしたい点があって、方法が分からず、気に入っていたこの記事のコメを利用させて頂きました。
「飛行機が好きな輝」「未沙と大恋愛だったと言われる輝」「ワイ談に恥ずかしがって小さくなってる輝」「未沙を思いっきり自慢する輝(しかも大人な内容で!)」…この辺が、ツボでした。

実は…、皆様にならって、この程マクロスのブログを立ち上げました。
ひーぃ!はんずかしい…。
よろしければ、お暇なときにでもぜひいらしてください。
ブログURLは、上の覧に入れればいいのかしら…。
よく分からないので、ここにも貼っておきます。
よろしくお願いします。

http://nyaoa.blog.fc2.com/

なお、この手紙は、24時間以内に3人に回さないと、あなたに幸福が訪れます。
・・・回さない方がいいじゃん。

ちょっと、これからあちこち宣伝活動に回ります。
芸がないので、皆さん同じ文句になってしまいますが。

ご来店をお待ち申し上げております。
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